こんにちは。まりりんです。
仕事をしていた時は人事という仕事柄と心理系の資格を保持しているため、社内から色々と相談を受ける仕事もしていました。
よくあったのが仕事の進め方についての相談です。
「同期のAさん比べて明らかに、自分は仕事のミスが多い」
「一度失敗した仕事を、次は失敗しないように丁寧にチェックしながら進めたけれど、やっぱり失敗した」
「自分では完璧にしたつもりだったのに先輩社員に“どうして確認しなかった?”と指摘された」
自分では一生懸命仕事をしているはずなのに、ミスや失敗、指摘をされると悲しくなりますよね。
これが1度だけではなく何度もあると
「もうイヤだ…辞めたい…」
と泣きたくなるのではないでしょうか。
このような仕事の失敗の相談をしてくる社員のほとんどが
「何度も何度も自分でチェックして、一つ一つ確認しながら作業を進めているはずなのに、なぜかどこかで必ずと言うほどミスをする」
というのです。
もし私だったら、こんなことが続いたら自信をなくして泣いてしまっていると思います。
それに
“どうしてこんなに私は出来ないんだろう?”
と自分を責めるでしょうし、1度の失敗でも業務によっては大変なことになることも考えられるので、周りからの信頼されなくなったらどうしよう…と不安になると思います。
「あなたはなぜ仕事のミスをしたのだと思いますか?どうして周りよりミスが多くなるのか考えたことはありますか?」
そう問うと「分からない。考えても仕方がない。そういう性格なんで…」と口をそろえるように答えるのです。
私が思うのは、その原因を知って仕事に取り組まないときっとまた仕事でミスをします。
もし、読んでいるあなたも仕事でミスを多発しているのならば気付くべきなのです。
本当にあなたが一つひとつ石橋をたたいて歩くように仕事をしているのにも関わらず、ミスを多発させているのならば仕事の進め方に問題があると考えられます。
ここではミスを多発させてしまう人が、ミスを少なく、出来ればミスをしなくなる仕事の進め方を紹介したいと思います。
この方法は良くある「マニュアルを作りましょう」という機械的な対処方法ではなくて、人間自身が持つ「考え方」の部分にアプローチし改善をする方法を中心にしたいと思います。
私自身もこの考え方に気づいてから、仕事のはかどりがはるかに良くなりましたし、おかげで周りからは「バリキャリ」と呼ばれるほど仕事でも多々評価されるようになりました。
考え方を変えるというのは難しいことに見えて、少し意識づけしていけば習慣化され、最終的には思考回路が変わってくるのです。
私のところに相談に来ていた社員にはよくアドバイスで教えていたことですが、やはりミスが少なくなったと言っていました。
少しずつではありますが、きっと今まで起こしたような周囲から言うと「ケアレスミス」というようなミスもなくなっていきますよ!
では順番に見ていきましょう!
自分の「普通」という感覚で仕事をしない
ミスの多い人の特徴として、自分の「普通」で仕事を進めている傾向があります。
初めてもらった仕事でも確認もせず「普通に○○でしょ」とか、「前に似た仕事で○○だったから、今回も普通に○○でいいだろう」と、
確実性のない自分の「普通」という感覚で仕事をしていませんか?
この普通という感覚は、無意識のうちに自分の中の今までの経験からくる事実と不確かな憶測が混在してしまっているのです。
そのために確実な確認もせずに「これが普通」と思い込んだまま仕事を進めて、その結果ミスをしてしまうのです。
「普通に考えて…」という自分の経験からくる感覚の「普通」で仕事を行うのはとっても危険です。
この「普通」というのはあなたが仕事をしてきた中で積まれてきた一つの感覚にすぎません。
「普通」なんて言葉に当てはまらないことなんて仕事において沢山あるのです。
自分の普通という感覚を仕事に当てはめるクセがあると、業務手順の中のポイントや重要事項などが抜け落ちてしまうという危険も増えてしまいます。
そのため自分の経験からくる「普通に考えてこうだ!」という判断で仕事を進めるのはとても危険なことなのです。
自分の記憶は頼らない、過信しない
次に自分の記憶から判断することもやめましょう。
「エビングハウスの忘却曲線」というのをご存知ですか?
ドイツの心理学者が、時間とともに人はどれくらい物事を忘れるのかを数値化した研究です。
その表をもとにすると人の記憶というのは…
- 20分後…42%
- 1時間後…56%
- 翌日…67%
- 6日後…75%
- 31日後…79%
以上のように消失するというのが科学的に証明されているのです。
ということは、上司からメモを取らず受けた指示を思い出そうとしても、20分後には約4割の確率で指示を間違えてしまう可能性があると言えるのです。
また記憶というのは、簡単にすり替わることもあります。
よくあるのが、
- A会社とのミーティングを6日
- B会社とのミーティングを7日
として会議招集のメールを作成していたはずなのに、いつの間にか記憶がすり替わり
- A会社とのミーティングを7日
- B会社とのミーティングを6日
として会議招集のメールを送信して、気づいた上司からミスを指摘されることになるのです。
いかに自分の記憶を過信することに危険があるのか分かっていただけるかと思います。
こうならないためにもミスを防ぐには記憶よりも何かに記録をするように心がけましょう。
自分の経験や記憶を過信してはいけないのです。
何かを判断しながら仕事を進める時は、必ずメモ、メールなどの文章を確認することで、手順をチェックするようにしなくてはいけません。
これは自分を守るためでもあるのです。(自分の仕事の手順ミスなのか、上司の指示のミスなのか明確に判断できます)
ただ注意してほしいのは、無意識に経験からくる事実と不確かな憶測が混在してしまっていること。
無意識なので、本人は不確かな憶測を経験からくる事実だと間違った自信をつけてしまっているのです。
そのため必ず何かを判断するときは、自分の経験から「普通」と判断していないか、自分の記憶を頼りに判断しようとしていないか?
この2つを常に頭で問いかけるようにし、必ず動かぬ事実から作業判断をするように意識しましょう。
このクセをつければ、自分の過信した経験からの判断や、曖昧な過去の記憶からの勘違いを防ぐことができますよ。
自分を守るためにメモをとる習慣をつくる
ミスを減らすためにはまずメモをとる習慣をつけ、そのメモを見直して自分を守るメモを作り残す習慣を作ることが大切です。
前述で人の記憶がいかに曖昧で適当なものであるかご紹介しました。
記憶によるミスをなくすためにも、メモをきっちりとるクセをつけていきたいのですが、ただ言われることをメモを取るという人は、まずここを変えていきましょう。
どのように変えるかというと、メモは今後に活かせるメモとなるようにしましょう。(自分のためのマニュアルを作るイメージです)
上司から説明を聞きながらメモを取っている場合、殴り書きになってしまい後から読むとなんて書いているか分からないなんてことありませんか?
数字だと1なのか7なのか、0なのかOなのか…そもそも手順はこっちが先だったのかetc…。
そうなるとメモを取った意味が全くありません。
そうならないためにも、自分がとったメモが後から読んだ時に分からないだろうなと思ったときは、記憶が新しいうちに書き直しましょう。
その時に説明されたことを一つずつ思い返しながら書き直すと、復習もできるし理解が深まります。
そして次に、同じことをするときはそのメモを見ながら行っていきましょう。もちろんその方法で業務を進めて良いか確認は必須です。
それを繰り返すうちに確実に仕事がこなせるようになりますよ。
またメモを取って不安なところが出れば、その時に指示を受けた人にそのメモを確認してもらいましょう。
それだけ真剣に取り組んでいるという姿勢も評価してもらえます。
何より仕事を終えた後に受け持った仕事にミスが発覚して、自分の手順でのミスではないのに(そもそもの上司の指示ミスなど)言った言わないと水掛け論で仕事のミスの押し付け合いになった時にも証拠になりますよ。
これが自分を守る意味です。
事前準備はぬかりなく徹底して
ミスをしやすい人ほど、事前の準備をしっかりしましょう。
誰かから引き継ぐ場合はマニュアルがあるかもしれませんが、前任者は必要なく出来た部分もあなたは必要になるものもあります。
自分なりに業務に必要なものがあれば、自分専用のリストを作っていくと、ぬかりなく準備出来るようになりますよ。
そのリストを毎回使いながら自分で事前準備をやっていきましょう。
何でも言えることですが、初めの準備というのは非常に大切です。
なぜかというと、最初から忘れている必要品を業務途中で気付くというのは意外と難しいことだからです。
もちろんそれがないと、次に進めないというものならその場でさっと用意すればいいですが、例えば何かの手続きをする際に○○さんからの資格証のコピーが必要だったとして、誰かがその場で教えてくれればいいですが、そのまま気づかずに提出。
その後、提出先から添付ミスの連絡がない限り気づかないままになっているのです。
もっと言うとチェックリストに入っていないために、実際その資格証をマニュアルに沿って用意しなかったのか、それともイレギュラーで用意したのかすら分からない場合も出てくるのです。
そして何より提出し終えて完了していたはずの仕事が終わっていなかったということになり、自分の仕事がより増えることになります。
こんな恐ろしいことにならないためにも、事前の準備をきっちりとするようにする必要があるのです。
業務の基本を理解する
ミスをしてしまう人は、まずは業務の基本を理解した上で仕事に取り組みましょう。
いやいや、やってるよと思うかもしれませんが、それは業務の上辺だけではありませんか?
本当にその業務の意味や必要性を自分なりに説明できますか?
「なぜその業務があるのか?」という部分を理解すればミスは防げるのです。
特に新人や新部署に配属されて、間もない人でミスが多いのが、業務の手順ばかりを覚えてしまうパターンです。
手順通りに毎回こなして問題ないように思えるのですが、ここからがポイントになります。
だいたい慣れてくると無意識のうちに、自己流にアレンジをして手順を楽にしようとするのです。そして肝心な部分が抜けてしまいミスをしてしまうのです。
これはなぜこの業務にこの手順があるのか?というのを理解せずに機械的にマニュアルなどを見てこなしてきた表れなのです。
なので肝心ポイントにも関わらず業務を理解していないので、手間だからこの手順を飛ばそうという考えが働いてしまいミスにつながるのです。
業務を理解していないからこそ、そんな手順を考えられるわけなのですが、結局は業務を理解していないことがミスの原因ということなのです。
反対に言ってしまえば業務を理解し、手順の必要性を理解できればポイントを押さえることが出来るので、業務をアレンジしたとしてもちゃんと押さえる部分は押さえられているのでミスが起こりにくいです。
あなたの周りの仕事が出来る人というのは、この業務の理解がちゃんとできていて、押さえるポイントを自分で良く分かっているから仕事が早いくミスもないのです。
なのであなたもただ闇雲に「仕事を早くこなしたい」と思うのではなく、業務の理解「なぜこうする必要があるのか?」という部分を中心にまずは業務を意識してください。
こうするとミスも減りますし、仕事をより早く終わらせられるようになると思います。
またこの考え方が出来るようになれば、着実に他の仕事をもらっても早く覚えてこなせるようになりますよ。
仕事のミスをなくし、仕事のスピードが早くなれば、同期に追いつくもしくは追い越せることだった可能です!
まとめ
読む中で、無意識的にやっていたかも?と思うものがあったのではないでしょうか。
でもこの無意識に気づければ、きっと今後はミスが減ってくると思います。
誰でもそうですが、出来ればミスはしたくないもの…出来る限り対処できることは自分で努力して改善したいものです。
マニュアル化などはどの会社でも教えてくれる方法なのですが、仕事のミスへの考え方と言うのは誰かが教えてくれるものではなく、気づくべきところです。
これを読んで少しでもミスを減らしてあなたも出来る社員の仲間入りをしましょう!
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